「録った歌を聴くと、なんだかお風呂で歌ったみたいに響く…」——これは部屋の反響(残響)が原因です。ノイズとは別物で、消しゴムのように後から取り除くのが難しいやっかいな存在。この記事では、宅録で反響を抑えるコツを予算別に、0円の工夫から順に紹介します。
ノイズはエアコン音やリップノイズのような“余計な音”で、ある程度はノイズ処理で減らせます。一方の反響は、あなたの声が壁や床に反射して返ってきた「声そのもののコピー」。声と混ざってしまうため後処理で分離しにくく、録る段階で防ぐのが基本です。反響が多いと、MIXでリバーブをかけても濁って聴こえます。
MIXをしていると、反響の多い音源は本当にもったいないと感じます。声は良いのに、部屋鳴りが混ざって芯がぼやけてしまうからです。対策のコツは、部屋を丸ごと処理しようとしないこと。まずは声が最初に反射する「マイクの正面と側面」だけを吸音すれば、体感は大きく変わります。予算をかける前に、まずクローゼット録りを試してみてください。それだけで「お風呂っぽさ」がかなり消えるはずです。録音全体の流れは 録音の完全ガイド をどうぞ。
反対に、吸音材で埋め尽くすと今度は音が“死んで”ぼそぼそに聴こえます。目指すのは無響室ではなく、余計な響きだけが取れた、素直な音。適度が肝心です。
部屋の響きは、耳で確認できます。録音する場所で、手を1回、強く叩いてください。叩いたあとに、「ビーン」「ヒュン」といった余韻が長く残る場合は、反響が強い部屋です。余韻がすぐに消えて、音が「ぼそっ」と消えるなら、吸音は足りています。
吸音は、部屋の中での響きを抑えるものです。防音は、音を外に漏らさない、または外の音を入れないためのものです。吸音材を貼っても、防音にはなりません。近所への音漏れが気になる場合は、別の対策が必要です。住環境に合わせた録音方法は声を出せない環境での録音の工夫を参照してください。
自宅の環境の改善が難しい場合や、時間をかけたくない場合は、スタジオで録るという選択肢もあります。自宅とスタジオの比較を参考にしてください。録り終えた音源のノイズや反響が気になるときは、ノイズを減らす方法もあわせて確認してください。
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